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体験報告

ゲストハウス開業までの道のり (東京都 K.Y)

 10月8日に念願のゲストハウスを開業し、世界各国のお客様をお迎えする夢のような毎日を忙しく、幸せな気持ちで送っています。ゲストハウスを開業したいと思い始めてから実に15年が経ちました。
 
私がHRに入会したのは17年前、胸にしこりができたことがきっかけでした。母に連れられて、HR事務所に伺いましたが、今になってみればそのことは大した問題ではなく、やりたいことや夢もなく、漫然と日々を過ごしていたことが大きな問題だったのだと思います。

入会して2年後、家族3人で主人の趣味であるサーフィンをするために1年かけて世界中を旅行することになりました。この時、各国のゲストハウスに泊まり歩き、自分たちもこういう宿を作ってみたいなあ…とぼんやりながら夢を持ち始めました。もちろん、本当にやることになるとは思ってもいませんでした。

帰国してからは散々でした。
主人は儲かるという話に誘われて宅配すしの店長になりましたが、仕事が大変きつく、毎日家にいられるのは3~4時間でお正月は不眠不休の三が日、私もほぼ無給で手伝いに駆り出されました。生活に困らないぐらいのお給料は頂けましたが、何か失敗があればペナルティとしてお給料から差し引かれるという、言わばブラック企業でした。転勤も頻繁で友だちもできず、母と電話で話すぐらいの私は精神的に参っていました。

そんな時に母に再び連れられてHRのセミナーに参加しました。すると、その時を境にすっかり鬱症状がなくなり、気分が良くなってしまいました。それ以来、いつも心が温かく、虚しさを感じることがどんどん減っていきました。

宅配すし店に勤めてから3年が経ったころ長男が生まれ、私は店を手伝えなくなりました。主人は無理が続き疲労から失敗を重ねるようになりました。今は何とかなっているけれど、こんな仕事はずっと続けられるわけがない。歳をとったら、どうするのだろう…と思った矢先にお店の出前用バイクが盗難に遭ってしまいました。
今までいい加減に人生を決めてきたこと、社会的責任を持って生きる覚悟ができていなかったことのツケが巡ってきた結果と受け止めました。この時が私たちにとって最悪の時期だったと思います。

それまで主人にHRのことを話したことがなかったのですが、この時ばかりは「HR事務所に一緒に行こう」と言いましたら、すぐに「行く」と言ってくれました。

それから宅配すし店はすぐに辞めて転職し、引っ越しました。
お仏壇も整え、生活が落ち着いてきた頃にHRのご指導をいただき、マンションを購入することになりました。

それまでは賃貸物件に住んでおり、持ち家など贅沢なところに住んだらゲストハウスの資金がなくなってしまうのではないか、と思っていましたが「自分の家を持つとしっかりしてくるからね、ぜひ購入しなさい」とおっしゃってくださいました。
その時はその意味が分かりませんでしたが、それからは人とのお付き合いや仕事の仕方など、今までとは違い誠意をもって大事に接することができるようになりました。
マンション購入で貯金はほぼ無くなり、ゲストハウス計画はお蔵入りかなと思われましたが、このことが後にものをいうことになりました。

少しずつ私たちの人間性の改革がされていき、自分たちに直さなければならないところがあると、気づかせていただく出来事が起きました。
お金は十分ではなかったけれど、夢は諦めきれず、暇を見つけては物件探しや情報を集めていました。
東京では資金の関係で開業は難しいと踏んで、京都まで物件を探しに行った時期もありました。結局、京都でゲストハウスを開く計画は無くなりましたが、開業するための知識を得ることができました。すべてのことは必要で起こってくるのだと感じました。

その後、手持ちがなくては動けないと判断して、HRにご相談して購入したマンションを売りに出すことにしました。市場に出してわずか3日、しかも少々上乗せしていた価格のまま値切られることもなく売れてしまいました。この頃は、運命が上向きになってきた時期と一致します。

マンションは購入した時よりも高く売れたので、そこに住んだ7年間は住居費無しで生活していた計算になりました。普通に借りれば1か月20万円は下らない物件で、広く、子供を育てるには十分すぎる家でした。名残り惜しく感じましたが、少しでも執着するのは良くないので、「前に進みなさい」ということだろうと潔い気持ちを持つことにしました。

マンション売却から1年が過ぎ少し焦り始めていたころ、今の蔵前の物件が見つかりました。
最初は資金が少し足りず不動産屋さんからは「無理」と言われていましたが、ちょうど私の実家の所有していた土地が売れ、両親から援助してもらう形で購入できることになりました。あまりのタイミングの良さにびっくりしました。

改築が始まり、築70年の木造建築は大工さんの仕事場になっていたので1階の天井高が4mもあり雰囲気はいいのですが、天井近くまで上ると「落ちたら死ぬな」と思えるぐらいでした。ほかにも電気、水回りなどなど…物件が決まったはいいが、これからどうしようと、不安な気持ちでしたが、問題や不安なことが出てくると必ず助けて下さる方が現れて解決していきました。

お金の問題もその都度、必要なだけ入ってきて、十分な運転資金がある中で開業することができ、安心して営業できました。
本当にお客様が来て下さるのか心配していたのですが、予約サイトに登録したとたん、予約が一気に入ってきて、最初はあわてましたが今は慣れてきました。週末はほぼ満室になり、うれしい悲鳴です。

何もなく、不安な気持ちだった15年前のことを思い返すと本当に信じられない数々のお陰をいただき、今があります。
あの時は精神的にも物質的にもまだ整っていませんでした。ゲストハウスを開業することを通して人間が生まれてくる意味、誠意をもって生きていく価値など「本当に大事なことは何なのか」を教えていただきました。
 
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